Photo: pbs Newshour
地球温暖化とその犯人がCO2濃度であるとする人々には衝撃的な事実が明らかになった。気温の上昇とともに北極の氷床が減少して北極熊が絶滅するイメージで温暖化を訴えていたからだ。しかし事実は南極の氷床は増加していて北極の氷床と異なる挙動を示している。
北極の氷が溶けていることは事実であるが、南極では逆に増えている。NASAのジェット推進研究所の調査によれば、それぞれの極地の地球環境と南太平洋に理由があるとされている。気流と周辺海流が南極の氷床の形成と維持に英強するが、それらは地形と海底の深さに依存していることが示された。
海水が凍りついて形成される南極の氷床は9月に最大に達したのちに2月には17%まで落ち込む。海水から氷が形成される時期の衛星データを詳しく調べると新しい氷は風に乗って大陸を回転するように撒き散らされて大陸周辺を囲む氷床が形成されることがわかった。
この風で運ばれた氷は周囲に蓄積され氷床の厚みを増して、100kmから1,000kmにも及ぶ分厚い氷床ベルトができる。海温データは氷床形成がピークとなる季節には-1度Cになるが、その領域は南太平洋の暖流と還流の境界に流れる大陸を囲む還流の温度と一致する。
大陸の氷床とこの還流は一致することから、南極の氷床形成に風と海流が大きく影響することがはっきりした。北極では還流の向きを左右する海底の起伏がないため年ごとに差が出たり、全体として減少する挙動となる。つまり地球温暖化で平均気温が上昇したために北極の氷床が減少するということではない。
Source: NASA
地球温暖化に北極の氷が溶けていることを根拠にした議論はできなくなった。温暖化についても地球気温の上昇傾向の観測値に誇張があるなど、不備も目立つようなった。地球気候モデルも完成されたものでないことや長期スケールで眺めるとミニ氷河期に近づいていることもあって、一人歩きする地球温暖化説の見直しが必要になった。