Hover boardが実現するにはまだ時間がかかりそうだが、ここで紹介するHoverbikeは模型の段階だが先に実現するのは確実だ。ピザを配達する様子も近頃流行りのドローンより安定感があり、空中の完全停止能力は比較にならないほど安定している。
映画「スターウオーズ」のSpeeder bikeを覚えているだろうか。ジュダイの帰還にでてくるホバークラフトの世界を再現できるAerofix社のエアロバイクはすでに紹介されている。完成度は高く実際にテストも完了しているようだが。こちらも乗りたくなるのだが現実的すぎて少し引き気味になる。
メカ好きの読者にはHoverbikeの$87,640はBMWやカワサキの高級バイクより魅力的なのではないだろうか。精巧にできているし模型はレゴのスターウオーズシリーズのようなユーモラスさが溢れている。
開発の方針としてヘリコプターの免許をとろうとすると誰でも操縦させられることになるロビンソン社の不恰好なR22を置き換える、つまり簡単なヘリコプターにとってかわろうとするものだそうだ。数年の開発期間を経て完成された機体は、非常に完成度が高いようにみえる。
もともとヘリコプターは超低空飛行ではローターをどこかに引っ掛ける危険性が高く、ホバリングにしても回転力を後部ローターでバランスをとるあぶなっかしさがあった。Hoberbikeは超低空飛行ではヘリコプターと比べられない安定性を発揮する。
空冷エンジン(1,170cc)は水平対向4バルブ、中央のシャフトでローターがローターを駆動する。回転数は750rpm、出力80kW。燃料は30Lで拡張すれば60L。燃費は30L/hrなので拡張型で2時間、290kmが実用行動範囲である。運転席はカーボンファイバーをケブラー樹脂で補強したもの。重量105kg、全長3m、270kgの重量を乗せて離陸が可能という。
高さ3,000mまで上昇可能だそうだが、購入者の多くはそんな高度には興味なくスターウオーズのスピーダーのように空中バイクで超低空飛行をしたいだろう。ハイウエイ上空で道路のGSX1300Rハヤブサと勝負をするとか。この場合地上の乗り物ではないので速度違反になるのだろうか。
いずれにしてもセグウエイから久しいがジャイロの安定性で空中バイクが現実化に一歩手前の状態だ。バイクマニアだけでなくヘリコプターに乗りたい人やスターウオーズファンなど多くの人に訴える未来の乗り物である。模型のモーターバージョンもドローンより安定した飛行のようで、こちらも市販されることを願いたい。
もっと完成度の高い空の乗り物がご希望の型はAeroMobile 3.0がおすすめである。こちらはスロバキアのAeroMobile社が開発した空飛ぶ車である。天気の良い日にガレージから引っ張り出してオフイスへ通勤したり、家族を乗せてピクニックに行きたくなる。
こちらは200kmで2名を乗せ、Hoverbikeの半分の燃費で700kmを移動できるし途中で車に変身すればハイウエイも走れる。さあ、あなたならどちらを選びたいだろう。小さな企業でも高度な技術が必要な魅力的なモノつくりができるようになったことは素晴らしい。