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ロイターによればノルウエーの首都オスロが2019年までにすべての自動車を都市部から追放する世界で最初の都市となる。その代わりに市内では35マイルの自転車専用レーンもつくる。自動車は公共交通機関の整備で置き換わることになるため、設備投資を積極的に行うとしている。
オスロの車の所有者は350,000人。計画を立てたのはTransportation Alternativeでニユーヨークの公共自転車(Citi Byke)を整備した実績がある。このような動きはオスロが最初ではない。オスロより広いマドリッドは2020年までに車を都市中心部で禁止する計画を立てた。
先行するマドリッド
都市部での車を禁止する方向性は欧州の各都市でも同じだが、マドリッドやオスロのように徹底したものではない。アメリカでは人口の約半分にあたる1億5,000万人が連邦政府の規制が及ばない地域に住んでいる。これらの車からは排出される温室効果ガス(CO2, NOx)は規制されない。ロンドン市内では車の移動速度は自転車を下回るという。またドライバーは年間で106日に相当する時間を駐車スペース探しに使っている。
都市部では車は移動手段として魅力がないばかりか温室効果ガスを撒き散らす邪魔者なのだ。車を禁止したゾーンを都市中心につくることはアメリカでさえも無視できない。都市部に住む人々にとって車のいない地区は人間性を取り戻して快適な生活を楽しめることになる
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公共交通機関に託す未来
ストラスブルグでは近代的な公共交通機関が中世の建物によくマッチして市民の足となっている。バックパックで市内を動き回る観光客にも評判が良い。
日本でいえば京都を車禁止都市にするイメージである。軽自動車メーカーが反対するだろうが、都市部での車の税率を上げることから始めたるべきだろう。