Source: La Ventanadeljuicio
東芝が大阪大学と共同で数分でウイルス感染を調べる新しいウイルスセンサーを開発した。東芝であるが従来は検査に8時間を要していたウイルス感染の検査が数分で行える画期的なセンサー技術は応用が期待されている。感染検査の迅速化によって患者の症状が悪化するのを防げるとともにパンデミックを予防することができる。
従来のウイルスセンサーは遺伝子検査のため培養が必要で8時間程度かかっていた。新型センサーは検査時間を数分に短縮できる。東芝メデイカルをキャヤノンに売却したばかりの東芝は2020年間までにこのセンサーを組み込んだウイルス診断システムの販売を目指している他、大阪大学と協力してセンサーチップを組み込んだ簡易検査キット(価格9ドル)を2017年までに市販することも計画している。
東芝の他にコニカミノルタ、は東京都臨床医学総合研究所と協力して、インフルエンザウイルス検査システムを開発している。これらのウイルスセンサーは蛍光物質を変えれば他のウイルス、例えば蚊によって媒介されるデイング熱などにも適用が可能である。
東芝はメデイカル部門を売却したがフラシュメモリを中心とする半導体部門は自社に残すことになっている。センサ製作には半導体製造技術が必要不可欠であるので、PCやスマホ市場が低迷しつつある中でバイオセンサは半導体技術の活躍の場として、将来性が高い。厄介なウイルス感染の防波堤としてパンデミック対策に効果を発揮すると考えられる。
以下の模式図はポーラスシリコンを用いた蛋白粒子センサー。特定のウイルスに対するI-V曲線を決めておき、未知のウイルスでの結果を比較して一致すルカどうかで判定するもの。東芝の開発したセンサーは蛍光波長で検出する光学式。いずれの場合にも露光技術でセンサーをつくるため半導体製造技術が必要となる。
経営立て直しの渦中にある東芝だが新型ウイルスセンサーは経営立て直しに寄与できるかもしれない。
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