イタリア選挙の最新予想~反EU連立政権発足か

05.03.2018

Photo: politico

 

 4日に開催されたイタリア総選挙の最新のTecne得票率予想によると、単独政党ではポピュリズム政党の五つ星運動がトップ支持率の34%と躍進している。中道右派連合の支持率は35%に続き、民主党が中心の現政権の中道左派連合は20%と低迷、大幅に議席を減らすのは必至である。イタリア議会では反EU、反既存政治、反移民の政党勢力が全体の69%を占めることになる。

 

 中道右派連合のなかでは、北部同盟の支持率が逆転して、ベルルスコーニ元首相が率いるフォルツァ・イタリアを上回る16%でトップとなった。中道右派連合から離脱して、五つ星運動と連立を組めば50%となる。さらに、中道右派連合のイタリアの同胞が連立に入ることになれば、支持率は54%と過半数を超える。

 

 TG La7の得票率予想も、五つ星運動がトップの34%、中道右派連合は36%、中道左派連合は18%と3勢力とも議席の過半数を取得できない状況にある。

 

 選挙結果を受けて今後、五つ星運動を中心とする連立政権樹立に向けて進むことは確実となった。英国に続き、イタリアもEU離脱に向けて大きく進んで行くと見られる。EU求心力低下の傾向は歯止めがかからない。

 

関連記事

混迷するイタリア総選挙とEUへの影響