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ブレクジット担当大臣のデイビス氏辞任はメイ政権に衝撃を与えた。 メイ首相はチェッカーズ(首相別荘)サミットでEUとの今後の関係に関する協議を重ね、EU離脱のソフトランデイング戦略は内閣の支持を得たものの、ボリス・ジョンソン外務大臣が「話にならない」とした計画となり、その後保守党から将来の見通しが不透明として反対意見が強まっていた。
チェッカーズ協議の行方
チェッカーズ協議後も具体的内容が未定でソフトランデイング戦略について、デイビス氏は明言を避けたが同氏は2019年にブレクジット担当相を辞任し、ボリス・ジョンソン外務大臣に移行期間中の全権を委ねる意向とされる。
英国のメイ政権のブレクジット担当大臣デイビッド・デイビス氏がメイ首相が掲げるソフトランデイング戦略に反対して辞任したことが波紋を投げかけている。1997年にトニー・ブレア新政権が誕生して以来20年間、デイビス氏は党の中心的役割を果たしてきた。2005年の選挙でデイビッド・キャメロンに挑戦したデイビス氏はメイ政権を助ける存在となると期待されていた。
EUが英国の提案を受け入れられないことになれば、今後担当大臣を始め交渉にあたる関係者の辞任を引き起こす可能性がある。EUに歩み寄りたいメイ首相のソフトランデイング戦略で、デイビス氏以外の離脱に積極的な関係者が後を追って辞任する可能性が高くなった。
辞職が相次ぐブレクジットチーム
メイ政権がデイビス氏を頼る理由は、ブレクジットを強力に推進するブルドッグという揶揄に反して、欧州連合(EU)との交渉に尽力していたからである。デイビス氏に「強靭であり同時に弾力性もある」柔軟な交渉態度は注目を集めるところとなった。 ブレクジット担当相としての役割は、英国が来年に迫ったEU離脱を「英国に有利な交渉条件を引き出す」ことであった。
メイ政権のブレクジット担当チーム5人のうちこれで3人が辞職したことになる。またメイ首相は英国の提案を事前にメルケル首相に漏らし、了解を得たとして批判が高まっている。国民の意思(ブレクジット)に背くメイ首相の行動はにより政権の基盤は大きく揺らいでいる。
Updated 10.07.2018 08:15JST
9日、ボリス・ジョンソン氏は欧州連合(EU)離脱の、メイ内閣が決定したソフトランデイング戦略を受け入れることができな意図して、辞任を発表した。
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