落日のFacebookが鮮明に

15.10.2018

Photo: engne.euforic

 

 Facebookの個人情報大量流出事件では過去最大となる2,900万人のアカウントがハッキングされたが、最大5,000万人の個人情報流出リスクがあるという。数あるSNSの中で登録者数では圧倒的であるFacebookだが、SNSでは主役であるはずの若者の人気が低迷している。最近行われたネット人気投票ではトップ50から圏外に脱落し、ネットの世界では落日を迎えていることが明らかになった。

 

 Facebook個人情報を悪用したとされるケンブリッジアナリテイカの事件や度重なる個人情報流出事件の後、ネットフリックス、アマゾン、ユーチューブがリストに入った一方で、30代以下に人気のあるブランドのリストからFacebookが抜け落ちていた。世界中で22億人以上のアクティブユーザーを抱えるSNSの最大手企業は、30歳未満の若者たちの人気が落ち込んでいる。

 

 世界中の22億人以上のアクティブユーザーを抱えるSNS大手は、若者にはもはや人気がなくなっている。青少年に人気のあるネット企業ZAKが実施した30歳未満の1,000人を対象としたアンケートでは、トップブランドはNetflix、続いてAmazonとYouTubeが続く。

 

 第50位の中国のスマートフォンメーカーのOnePlusでさえ、投票のわずか0.4%を獲得したにすぎないが、Facebookの支持者数を凌駕している。ZAKの担当者マット・ベネット氏は、FacebookがInstagramやYouTubeなどのトップ50に入らないのは驚くことではないが、プラットフォームは多くの理由で30歳未満の関連性を失ったことは注目に価すると述べている。

 

 先進的なSNSとしてではなく主に、世代間のグループ、家族、職場の同僚などに追いつくために使っているのが現状でメッセンジャーとしてのFacebookは、、先端的なイメージが乏しく、競争が激しくなるにつれて、若いユーザーを保持するのがますます困難になっている。

 

 一方で人気があるのはWhatsAppのような閉じたSNSプラットフォーム、Twitchなどの新しいプラットフォームであり、SNS人気の頂点に立つ2つのプラットフォームはInstagramとSnapchatである。プラットフォームが陳腐化したこととセキュリテイの脆弱性は関連する問題であり、より安全で楽しさを与えるSNSにユーザーが移っていくのは仕方がない。プラットフォームを変革しようとしても、安定を求める膨大な数のユーザーを無視できないから抜本的な進化は望めない。

 

 

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