エアバスが提案する新しい空の旅~寝台ジェット機

11.04.2018

Photo: cnbc

 

長距離を寝台列車で旅行するメリットは何と言っても寝たいときに寝ることができることだ。ビジネスクラスでは当たり前のフラットシートを倒したままで寝ていけるなら12時間の欧州路線も、米国東部直行便も苦にならない。

 

エアバス社は時差も苦にならない「寝台特急」をカーゴエリアを利用した空の旅で実現しようとしている。エアバス社はゾデイアック・エアロスペース社と協力して、A330のカーゴエリアに設置される寝台モジュールの運用を2020年から開始するほか、新しいA350 XWBでの運用も検討している。

 

モックアップを製作した段階で複数のエアラインが関心を示している。2016年11月にエアフランス-KLMはエコノミークラスの寝台コンパートメントを期待下部のカーゴエリアに設置する計画を発表している。

 

最近では空港に快適なカプセルホテルが誕生して人気のようだが、拡張していっそのこと飛行機をカプセルホテル化することで、長旅の疲労から救われるばかりではない。機内サービスの莫大な労働が省略できるので、エアラインのCA負担も減る。機内食とドリンクはカウンターで提供すれば良い。採算性を考慮してもエアラインが採用を検討するのも無理はない。

 

最近はハイパーループのように窓のない輸送機関も現実的になってきたが、AR技術で景色を投影すれば、閉塞感もなくなる。ついでに荷物も預けたら目的地に配達されるサービスも同時に始めたら、快適この上ない。考えてみたらエテイハド航空のスイートも、定着したファーストクラスの個室に近いシートであれ、寝てしまえば同じなのである。快適に寝ていける空の旅は高齢者に優しい。

 

写真で見る限りモックアップは空港のカプセルホテルにそっくりだ。このキャビンなら閉塞感はない。

 

 

Credit: cntraveler