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米トランプ大統領は今月16日、突然ウォルター・リード米軍医療センター(国防省最大の総合医療施設)で検査を受けた。2月に受けた健康診断では優れた健康状態と診断されたばかりである。今回はシークレットサービスのプロトコールを破ってまでの異例の病院訪問であった。
異例の病院訪問
今回のトランプ大統領の病院訪問は公式スケジュールには入っておらず、病院関係者にも事前に大統領の訪問が知らされていなかったことから、緊急を要する病院訪問であったことになる。通常の定期身体検査であれば、ホワイトハウス内のクリニックで受けることが多い。
健康診断は今年に2月に行われており、今回ウォルター・リード米軍医療センターで特別に検査を行うことは異例ともいえる。全ての健康診断は事前に病院と設定した日に、準備万全の態勢で大統領を迎えるのがプロトコールとなっている。今回のようにシークレットサービスがプロトコールを破ってまで病院に行くのは、大統領に生命の危険がある時で、緊急を要する場合に限ることから通常の健康診断とは考えられない。
フードテイスターの存在
大統領には専属「フードテイスター(毒味役)」が存在し、それはホワイトハウスの総料理長であることを、ブッシュ政権とクリントン政権で総料理長を務めたWalter
Scheibが暴露している。食物の安全を確認する役割を務める人物は暗殺を恐れていた古代の王族や支配者の時代から存在しており、現在でも米大統領には専属のフードテイスターが付いている。
トランプ大統領がファストフード、特にマクドナルドを頻繁に食べ、コーラを飲むことはよく知られている。最近では缶詰を食べていることも報道されている。そのことをマスコミは「下劣な人間」、「大統領には相応しくない」と批判してきた。しかし、健康志向で73歳のトランプ大統領がファストフードを食べるのには深刻な理由があった。
トランプ大統領が最も信頼できるシークレットサービスのエージェントに毎回無差別に選んだ場所のマクドナルドやファストフード店で購入させた物しか食べないのは、毒殺を恐れているからである。公式の晩餐会や議員との食事会でも食事を取らないことが度々あることも知られている話である。
食べる前のフードテイスターがいれば、大統領の排出物を回収する専門の人もいる。特に海外訪問先では、大統領の健康に関する情報の流失を避けるため、また食べた物に薬物が投入されていないかを確認するため、集められた排出物は米国に持ち帰り検査されている。
毒殺未遂の疑い
今回、トランプ大統領の専属「フードテイスター」が体に異常を訴え、医療措置を受けている間に、シークレットサービスは緊急にトランプ大統領をウォルター・リード米軍医療センターに運んだと思われる。大統領が食べた物に毒素成分が含まれていたのではないかとの疑いで、毒素検出検査の2回の検査の1回目を受けたとされる。遅効性の毒薬もあって2回に渡る検査を必要とされたと考えられる。幸いなことに、トランプ大統領の健康は良好とされている。
去年の7月にトランプ大統領の警備に当たっていた一人のシークレットサービス・エージェント (44) がスコットランドの公式訪問中に急死した。そのエージェントは19年のベテランで、健康には全く問題がなく、死亡原因とされた脳卒中を巡り毒殺の疑いを呼んだ。このエージェントはトランプ大統領がエアフォースワンや海外訪問中に食事をする前のフードテイスターであった。