世界に広がるビットコイン規制の波

22.01.2018

Photo: freedman.club

 

 仏のマクロン大統領とドイツのメルケル首相は19日に、仮想通貨ビットコインの法整備などの規制の必要性を議論、両国は4月に開催予定のG20会合で参加国にビットコイン規制を求めていくことに合意した。そのほかの世界各国でもビットコイン規制の動きが強まっている。

 

世界中で始まったビットコイン規制

中国

 中国政府は逸早くビットコインを含む仮想通貨取引の規制に取り組んだ。2017年9月15日までには、全てのビットコインや仮想通貨の取引所の閉鎖を命じた。

 

イスラエル

 イスラエル金融監視当局は2017年12月25日に、ビットコインやその他の仮想通貨の取引専門業者の取引停止を求める「暗号通貨禁止法案」を検討、テルアビブ証券取引所上場企業2社が営業停止となる。

 

インド 

 インドは高額紙幣の廃止を実施してから、ブロックチェーン技術に基づく自国通貨のデジタル化に取り組んできた。国民や金融機関の間で仮想通貨の活用が注目を集めていたが、昨年11月にインド準備銀行はビットコインを使っての支払いや決済を禁止すると発表、12月には財務大臣がビットコイン取引は資金洗浄や詐欺等に使われ、現在ビットコインを法的通貨として認めていないことを明確にした。1月に入って、インドの金融機関の間でビットコイン取引に関わる口座の使用の規制や閉鎖が始まっている。

 

韓国

 韓国政府は11日には、国内の仮想通貨取引を規制する法案に取り組んでいることを発表、ビットコイン市場で混乱が起きた。規制を恐れ、当日にビットコイン価格は当日21%、10日間で25%以上下げる結果を招いた。

 

 EUをリードするフランスとドイツのビットコイン並びに他の仮想通貨を規制する動きは昨年から始まったビットコイン規制の世界的な波を加速することになる。今後ビットコインの価格はどの方向に向かって激しく変動するかが注目される。

 

 

関連記事

米国税庁の標的となったビットコイン・ユーザ

デジタル通貨発行を目指す中央銀行

データベース化でビットコイン監視に動く中央銀行