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北朝鮮から九死に一生で脱北に成功した兵士の経緯については手術中に発覚した腸内の寄生虫が発見されたことなど多くの記事がある。12月26日、今度は兵士の一人が炭疽菌の免疫性を持つことが明らかになった(UPI)。
兵士が炭疽菌に晒された結果、自然に免疫性ができたのか炭疽菌ワクチン接種を受けていたかははっきりしない。また韓国諜報部はこれまでに脱北した4人の兵士の誰が免疫性をもっていたかを明らかにしていない。
しかしこの事実はソウル市内に炭疽菌が撒かれた場合、24時間で吸い込んだ0%が死に至ると考えられることから、ソウル市民の不安を掻き立てる結果となった。また韓国軍は炭疽菌ワクチン開発が2019年までかかるため接種していない。下図は炭疽菌が免疫システムを破壊するメカニズム。
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北朝鮮は否定しているが韓国は炭疽菌生物兵器は北朝鮮の810部隊が開発していると考えている。一方、朝日新聞は北朝鮮が生物兵器をICBMに搭載する準備を始めていると伝えているが、米当局は大気圏再突入で炭疽菌を生かして置くことは可能だとしている。
北朝鮮は5,000トンに及ぶ化学兵器を所有し、炭疽菌に代表される生物兵器の開発も進めているとみられる。化学・生物兵器は大気圏突入のない短距離ミサイルで簡単に運べるため、配備数が圧倒的に多い短距離ミサイルの脅威は大きい。