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英調査・コンサルティング会社の経済ビジネスリサーチセンター(Center for Economic and Business Research: CEBR)の年次レポートで発表している「世界経済順位総覧」によると、2032年には米国を抜き、中国は経済規模で世界1位となると予測している。また、日本は2027年にはインドと交代し世界4位、アジアの中国、インド、日本、韓国とインドネシアの5カ国が経済規模で世界トップ10位内を占める見通しである。
日本と同様に、現在トップ10位内にある主要経済国のドイツは4位から5位、フランスは5位から9位、英国は6位から7位、イタリアは9位から13位、カナダは10位から12位と経済規模の縮小を予想している。
最も経済的躍進をみせるのはインドで、2018年にはフランスと英国の経済規模を追い越して世界5位に、10年後の2027年には日本とドイツを抜き3位になる見通し。すでにBRICS諸国の間ではロシアやブラジルを抜いて、中国に続き第2位の経済規模である。
インドの経済規模の拡大についてはIMFを含め多くのリポートが出されている。今年2月に会計・ビジネスコンサルティングを手掛けるプライスウォーターハウスクーパーズのリポートでも、インドは2050年までには米国を抜き世界2位に浮上すると報告している。
アジア諸国や新興国は比較的高い経済成長を見せ、現在のG7国の経済規模は低迷していき、2050年には世界GDPの約20%を占める規模まで縮小する見通しである。インドと中国の逆転関係は国連予想の人口と相関が大きいが、先進国の経済低迷は複雑で人口因子だけではない。