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火星をはじめとする太陽系外惑星探査計画の一環として、NASAは月基地の建設を進めている。ロシアはNASAが進める月基地建設計画に積極的に協力して月基地開発と運用を共同で行うことで合意した。
月基地建設計画は1,000億ドル規模の予算が投入された人類最大の宇宙計画であったISS計画の終了を引き継ぐ。太陽系外惑星探査計画はまだ概略が検討中でありISSのように国際的な協力で進めることの意義と必要性を両国の宇宙開発機関が認めたことになる。
米国とロシアは協力して月軌道への飛行ミッションと月表面の基地建設を進めるが、その際にドッキングや生命維持装置の仕様など宇宙開発の国際標準化を進めたいというのがロシア側の希望であり、米国側もこの方針に同調している。
NASAは太陽系外への長距離飛行ミッションのために大気圏外発射のロケットシステムとオリオン宇宙船の開発を進めているが、両国は2020年代半ばまでにロシア製のプロトン-Mとアンガラロケットを基地建設の資材運搬に使用する計画を進める可能性についても検討している。
ロシア側は打ち上げロケットとドッキング部分の供給の他にロシアが経験を積んでいる生命維持装置についても技術協力を行うとしている。米国ではすでにロケット開発はNASAの手を離れて民間企業の手に渡っている。財政難の米国にとってロシアとの技術協力で開発コストを減らしたり打ち上げコストの低いロケットは願ってもない好機だった。
中国は独自に資源開発を目的として月への飛行計画を推進している。月面基地開発で国際競争は今後激しくなる中で、米露両国はISSの延長として共同運営を目指す。写真はリークされたロシアの月面基地の概念図で2020年までに構成要素は製造が完了するとされる。ロードマップ的には明らかにNASA計画よりも基地モジュールについての設計は進んでいることを米国が認めた形になった。