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フランス大統領選の世論調査によると依然、右派、国民戦線のルペン党首が首位、ついでオランド政権で経財相を務めたマクロン氏の優勢は変わらない。しかし左翼のメランション氏の追い上げで3位につけている保守、共和派のフィヨン氏に肉薄し4位に食い込んでいる。第一ラウンドはこの4人の戦いになるものと予想されている。
IFOP、IPSOS、OPINIONWAY、BRAND ANALYTICSの4つの世論調査のうち、BRAND ANALYTICSを除く3つがルペン党首、マクロン氏の1,2位はとフイヨン氏、メランション氏の3,4位は変わらないが、RAND ANALYTICSのみが首位がマクロン氏、続いてフイヨン氏でルペン党首とメランション氏がそれぞれ3,4位としている。
大統領選挙は4月23日から5月7日にかけて2ラウンド制(注1)で行われる。世論調査は4月5-7日に1,515人に対して行われた。3月に比べてこの1カ月で大きく変化したのは左翼のメランション氏が6-18パーセント支持が増えたこと。
(注1)第1回投票で有効投票総数の過半数の票を獲得できなかった場合、2週間後に上位2候補による決選投票が行われる。第2回の選挙で他候補の票の移動が鍵となるため、保革の選挙協力が最終結果を決めることになる。
ルペン党首が過半数を取れない限り、2位候補を保革共同で支えることになれば2,3位すなわちフイヨン氏、マクロン氏のいずれかが選ばれるとの見方が多い。
しかしフランスでも予想と結果が異なる大統領選挙となる可能性は否定できない。それは保革協調路線の足並みが揃わず、勢いに乗るルペン党首に他候補票が集まる場合である。