たいていの古代文明の遺跡からは金のネックレスが出土される。それらはクリーニングされれば、すぐさま輝きを取り戻して私たちを魅了する希少な存在となる。
数千年の時間の隔たりは一瞬で消えるばかりか、地球上のどこに行っても価値は変わらない。これは他の元素にはない金だけが与えられた特権である。
上の写真はギリシャの美しい海岸に面した古都の博物館でみつけた金のネックレス。純度が極めて高いのは輝きで想像がつく。装飾品の金の純度は高くないほうが良いといわれるが見た目にいかにも柔らかそうである。
女性の装飾品としてはダイアモンドが人気がある。しかしこちらはいつの日か純粋な結晶が合成されるだろう。時間で価値が変わるかも知れない。金はそれこそ錬金術に頼るしか無いが、その可能性はゼロである。
上の写真は金のネックレスの代表的なデザインであるが、もうひとつはリーフと呼ばれる下の写真のもので、これはトルコのリゾート、アンタルヤの博物館でみつけたものであるが、リーフのネックレスは地球の反対側、ブラジルでもみた。世界共通のデザインなのである
トルコに限らずギリシャのミケーネでは金の装飾品が多く出土されるが、アンタルヤで合流した友人のギリシャ人にきいた。どうやってここまできたのかと。彼は涼しい顔で言った。船で来た、と。なるほど、古代にエーゲ海文明の金も簡単に運べたのだということを理解できた。
考えてみるとリーフはピアスにも使われるし、メープルリーフに代表されるように金貨のデザインに多く採用されている。
誰かが幸福をイメージするといっていたような気がするが、確かに樹木は生活を支えていて、それを手に入れることができます、と言わんばかりである。
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