国際空港は生き物である。人気のないときは静まり返り、24時間空港でない場合は最後の到着便の乗客がはけると、静まり返って薄気味悪い。
かといって到着便がほぼ同時に到着することもある。またアトランタ空港やデンバー空港など並行した複数の滑走路を持つ空港では、文字通り同時到着があり得る。
そうしたとき上の写真のように空港の表情は一変する。人との距離感を持つ欧米人が一瞬にして山手線のラッシュアワーのようになる。
またありとあらゆる国、人種の坩堝と化した到着機からの旅行客はパスポートコントロールへ突進する。
上の写真はシャルルドゴール空港の混雑時であるが、こういう状態に巻き込まれるかどうかは混み合う時間帯のフライトを選ぶかどうかだが、それでも一瞬で差が出る。
通常はパスポートコントロール、検疫&税関を通過する時間でちょうどバゲッジが機体から運び出されて、バゲッジクレームのターンテーブルにのる。
空港によってはひどく時間がかかることがある。例えばイタリアで週末に国内からフミチーノ空港に着くと、職員数が少なくなるのでバゲッジが出てくる時間が極めて長い。時には乗り継ぎに間に合わないこともある。
しかしたいていはパスポートコントロールに至る長蛇の列の待ち時間に費やされる。折り重なった列を移動していく間に隣り合う列の旅行者と顔なじみになる。
中にはこの時点で税関を無事に通れそうにない人物が私にも見当がつく。税関ではそうした人は荷物のチェックを受けるのだが、活躍するのはK9という麻薬を嗅ぎ分ける犬と、atmizerと呼ばれる質量分析機だ。
最新の機器はコンパクトで荷物に検査スパチュラをこすりつけてatmizerにかけると、瞬時にHeroin、Cocain、LSDなど違法薬物の検出ができてしまう。(日本国内でも違法薬物が最近増えて、勘を頼りに警察官が常習者を逮捕しているが、この装置を繁華街の交番やパトカーに置けば一網打尽となることは間違いない。)
ひと昔前は空港の混雑をなおさらひどくして顰蹙を買っていたのは日本の団体であった。彼らが移動するたびにバゲッジの車輪音で空港ロビーは騒音に包まれる。だが今はありとあらゆる国から貧困層が空港に押し寄せて、混雑に拍車をかけている。
貴方は上の写真のような混雑に巻き込まれたらどうしますか?
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