イスラム圏のクルーズへようこそ



 イスラム圏にあってトルコは自由の国であることはすでにかいた。またリゾート地アンタルヤには富裕層のヨットが並び、そのひとつを通りがかった時に、停泊中のクルーザーの前に靴が脱ぎ捨てられていた。


 私の予想は客が泳ぐのだろう、であった。その通りだった。この船は観光用のクルーザーだが静かな湾内の人気スポットに来ると停止して、希望者は海に飛び込む。


 ここでは女性はベール(ブルカなど国毎に様々な種類がある)で顔を隠す必要はない、どころかビキニで堂々と泳ぎ回っている。


(脱線するがブルカのスリットから覗かせる中東の女性の眼力はすごい。ジプシー女性と同じ吸い込まれそうな眼をしている。眼だけで美人であることはわかるから不思議である。もしかするとブルカは濃いめのアイメイクと一緒にすれば未来ファッションになるかも知れない。)


 若い女性のファッションはおそらく世界基準のぴったりフイットジーンズでややローライズだ。この国の若い世代をみているとイスラム圏の未来がみえるようだ。


 厳格な規則やしきたりも合理性がなければやがて大胆な若い世代により無視されあるいは都合がよいように解釈されるだろう。


 弾圧しても後から無意味だったことがわかるだろう。トルコの若い世代は先頭を行っているのだろう。


 メッカには世界最大のショッピングモールが建設されようとしている。メッカを見下ろすのはモスクでなくヒルトンである。


 宗教さえ時代の波には勝てないということだ。アンタルヤの街はいたるところに骨董品やが店を出していて、クルーズ後の客に人気である。


 名物絨毯の説明はウザいがそれ以外はアラジンのランプや盗賊の短剣や海賊の宝箱など何でもある。時間を忘れてタイムスリップしてしまう。


 店をでるとほっとするがすぐに昔の時代に後ろ髪を引かれる。