それでもルフトハンザに乗りたい

 

 この写真はルフトハンザ航空が成田ーフランクフルト路線に投入したてのエアバスA380に乗ったときの、尾翼に取り付けられたCAMの映像。

 

 いまわしい墜落事故を起こしたが、それでも私は欧州に行くときは迷わずこのエアラインを選ぶ。世界中のエアラインでミリタリの感じが強いのはアエロフロートとルフトハンザである。

 

 このエアラインにはいくつか気に入っている特徴がある。まず欧州行きにA380を飛ばしている点である。また世界で唯一自社内で整備をしていることである。他のエアラインは委託で整備するがここは社内に技術者がいる。

 

 いってみれば軍用機が毎日、同じ整備士が担当して整備を受けるようなもので、事故につながる機体の問題が見つかり易い。車を乗る人ならわかると思うが整備工場をその都度変える人はいないのではないか。

 

 またこのエアラインには「乗り継ぎ保証」のような制度があって、(拠点であるフランクフルトの場合)乗り継ぎに間に合わなくなり、カウンターに駆け込むと、とどこからともなく、SWATのような黒尽くめの男が現れてEVで特別の税関に直行しあっという間に搭乗できる。(素晴らしい)

 

 このときは初めてのA380に興奮して色々見て回ったあげく、愛用のBoseのノイズキャンセリングヘッドフォンを座席に置いたまま次の便に乗ってしまった。

 

 国内線の乗りついだ空港のカウンターでそのことをいうと全ての紛失物はフランクフルトに集まるから帰りに寄って探してくれ、という。なるほど。合理的この上ない。Boseは届けられていた。

 

 ルフトハンザはまた空港発の電車、自社バスに国内線フライトナンバーと同じやり方で便名を決めている。ネットでこれが簡単に購入できる。フライトのチケットを見せるだけで乗れる。全てに渡って合理的な会社には感心するばかりだが、今回の事件は考えられない。個人的には単純な自殺事件とは考えられない。

 

 真相は明らかにならないかも知れないが私はそれでもルフトハンザに乗り続けるだろう。