先に中国のネット事情でおおまかな印象を書いたが、同じWiFi接続を1週間同じ時間にやって回線速度を測定したのでまとめてみた。
日本のサーバーへのVPN接続、大学構内LANからの接続、朝方が最も混雑が少ないので、まだ出勤者が出揃わない8時ごろに測定してみた。機材はMacBookAir、測定はBNR速度測定サイトである。
Up Down
5.16(Sat) 8.03am 1.09 Mbps 0.217Mbps
5.17(Sun) 8.02am 0.457 0.441
5.18(Mon) 8.06am 0.976 1.59
5.19(Tue) 7:56am 5.01 0.564
5.20(Wed) 8:02am 1.32 1.54
5.21(Thu) 8.52am 2.75 0.743
5.22(Fri) 7:55am 2.61 1.05
5.23(Sat) 7:57am 0.536 0.841
結局、曜日の傾向はよくわからないが週末のダウンロードが遅いのは確かである。上り最高5Mbps、下り1.6Mbpsであった。時間変化は早朝5-6時がマックスでじわじわ低下し、午後から夕方は下り0.5-0.2Mbps、夜間は0.2-0.1Mbpsとなる。
つまり中国のネットはダウンロードが常に多く、夜間になるとそれがさらに顕著になる。0.2Mbpsつまり200kbpsだと、youtube低画質動画がかろうじてつながる程度だが、ひどくなると100kbpsを下回ることも。
こうなると早朝にキャプチャしておくのが現実的。他の人に話をきく限りでは高層アパートのような新しい建物では、集合住宅向けの回線が使えて不満はないそうだ。しかしそういう環境にある人はほんの一部である。
回線速度が低下すると上りと下りの非対称性が大きく、相手のサーバーが混乱することやVPNでも接続できないことがしばしばある。立ち上げなおすとうまくいくのでよくいわれているGreat Fire WallがVPNをはじいているわけではない。しかしVPNサイトのいくつかはVPNなしでは見れない。
接続時間による変動も大きい。
Up Down
8:06am 0.976Mbps 1.59Mbps
9:33am 0.551 0.315
2:23pm 0.612 0.090
午後は100kbpsの世界。こうなってくると昼寝しかないが、こちらの人たちそのためかスペインなみにお昼休みをとるようだ。それでなぜ回線が混むかは理解できないが。100kbpsでネットの仕事をどうこなすか、一週間で相当テクニックを学んだ。
どうにかコツをつかんだ。つまりネットをサブとして、何か別の仕事をしながらダウンロードをひたすら待つのである。慣れというものは怖い。こういう世界が普通だと思うようになれば、生きていけないことはなさそうだ。しかしこういう環境でなおかつ「壁」を越えられなかったら死にたくなるだろう。