バヌアツ共和国の自然の驚異

Mar. 21, 2105

 

 フイジーに近いバヌアツ共和国(注)は自然に恵まれた人口24 万の「南海の楽園」であったが、大型サイクロンPamが甚大な被害をもたらし、援助物資が住民に届かず食糧危機にある。海底火山地帯位置するバヌアツには火山多く、訪れる地球物理の研究者や観光客が後を断たない。



(注)地上の楽園として2006年に環境団体が地球上で最も幸せな国」に選ばれるまでになったバヌアツ。この地に植民が始ったのは1606年であったが、1974年の独立までは長い時間を要したが、その後も冷戦の狭間で社会主義政権となり1991年のソ連崩壊まで独裁政治が続いた。



 バヌアツの火山のなかでもタンナ島のヤスール火山(361m)は世界で最も火口に近づける火山として有名である。またクワエ海底火山は1452年から4回の大噴火を起こし、吹き上げる噴煙が地表を多い太陽光を遮断して気温の低下をもたらした。小氷河期のきっかけになったとする説は当時の樹木の年輪の異常が根拠とされる。



 マラム火山は地底に溶岩がたまったマグマ湖として知られている。これまで接近して撮影した息をのむ動画が有名だったが、このたびドローン(注)により、空中撮影動画が人気を集めている。

 

(注)デジカメ付きドローンはピンからキリまでの世界的な潮流であるが、現時点ではカメラの向きを安定させるジンバル付きのDJI Pahntom2が本んか区的な空撮能力で抜きんじている。しかし撮影機材にGoProを選ぶとしたら、GoProドローンの発売を待った方がよいかもしれない。

 


 最近、バヌアツの火山をテーマにしたTV番組やYoutubeの動画が多い。確かに自然の驚異を実感する人々の感動を呼ぶ火山の紹介は視聴率や再生回数を稼ぐだろう。しかし利用して多大の利益を得たなら、サイクロンの被害にあい食糧危機にあるバヌアツに救いの手を差し伸べて感謝の意を示すべきなのではないだろうか。