出入国セキュリテイ度−アメリカ−カナダ間陸路

Mar. 28, 2015

 

 アメリカへの入国にはESTAが必要であるが、カナダから合衆国に入国する際は、ESTA以外にI-94の提出が義務づけられている。一度検問所で入国目的を聞かれ、パスポートを提示した後、車を駐車場に止めてオフィスに行き、I-94を記入して、ここでも入国目的が聞かれ、指紋の採取および顔写真を撮られる。審査が通って入国許可が下りれば、書類を渡されるので会計カウンターに行き、$6支払う。空路でアメリカ側からカナダに入国し、陸路でアメリカに戻る場合も同様である。

 

 たとえばバンクーバーからシアトルに陸路で入るにはルートが4つあるがその中のひとつ、海側のPeace Arch Border Crossingは混んでいて、ゲート通過に1時間以上かかるが、ここからからのルートがお勧めである。なおカナダ−合衆国間の道路の混雑状況はサイトで確認できる。



 注意すべき事はNEXUS Lane(注)が右車線にあり、申請していなければこのレーンを通過できない。事前に日本で申請することもできる。

 

(注)サンデル教授によればHOVと呼ばれるカープールレーンはお金を払えば1人乗車でも通行できるのでLexus Laneと揶揄されているという。こちらはNEXUSである

 

 一般にカナダから合衆国に入るのは厳しく、合衆国からカナダに入るのは比較的容易と言われている、アメリカ側からからカナダに入るときも車内を調べられた。カナダの入国審査はオーストラリアと並んで非常に厳しい。きちんと申告しないものが見つかると面倒なことになる。また車内の検査は車体の下を鏡で目視するだけではない、車内の隅々までチェックされる。所持金や携帯品も全て見せなければならない。厳重なチェックの様子はTV番組(Border Security)になっている(YouTubeにアップされている)。

 


 

 近年はテロの警戒やエボラなどのウィルス対策で、入国審査はさらに厳しくなってきている。渡航目的がきちんと説明出来、帰国の航空券またはVISAなど必要な書類がそろっていれば問題ない。なお交通ルールは合衆国とカナダでは同じと考えてよい。ナイアガラからはNiagara Falls Bridgeを渡るが、その場合、カナダ側のゲートを通るときに50セントを橋の通行料として払う。橋の両サイドにそれぞれの国の入国管理オフィスがある。上の写真がナイアガラ橋にある国境線の標識。

 

車で陸路から入国する場合の一般的な手順

合衆国への入国審査手順

*ゲートでパスポートまたはIDを提示して、いくつかの質問に答え、指示に従って審査場の駐車スペースに駐車する

*指示に従ってオフイスに入り、国境超えの手続きを受ける

なお車を停める際、鍵はそのままでドアのロックはしない、建物内での携帯電話使用は禁止

 

審査官との質疑応答

*仕事を聞かれることが多い、英語表記の名刺が便利、ESTA登録コピーが便利

*I-94W の記入、指紋 & 顔写真の撮影

*入国審査手数料($6)を支払う、現金(US$)、またはクレジットカードでの支払いが可能

過去3ヶ月以内に同じ手続きをしている場合(I-94Wの有効期限内)、ゲートで有効なI-94とパスポートを提示すれば入国審査オフィスに行く必要ないが、同乗者がI-94を申請していない場合は除く


カナダへの入国審査手順

*ゲートでいくつかの質問に答える

*申告すべきものを申告する。申請の中に高額の物品があれば購入したレシートを要求されたり、車のトランクを開けられてチェックされることもある