シンガポールの会社BullionStarでは、従業員は給料を貨幣か金貨で受け取ることを選べるのである。BullionStarは日本の田中貴金属と同じで、金、銀、プラチナを中心に販売や保管サービスを行っている会社であるため、このような支払いシステムが特に可能かもしれないが、従業員の視点から見れば、うれしい選択である。
貴金属の価格は毎日変動するため、給料は一週間の単位で計算される。月給32万円であれば、16万の金地金2個を受け取ることになる。金貨で受け取る利点は、お金としての価値(購買力)が下がらないことである。
受け取った金貨は、金の価格の上昇によってその価値はあがる。金貨は特に、インフレ上昇の時には、お金としての購買力を失うことはない。日本に限らず、世界の多くの国でゼロ金利が続くなか、インフレが上昇すれば、通貨の購買力は下がる。
銀行預金でみれば、ゼロ金利で、消費者物価指数が3.3%(8月)であれば、その分預金は目減りするのである。金貨であれば、インフレの上昇で、お金としての価値は影響されるないのである。貴方は給与を数字(銀行振込)でもらいたいですか、それとも金の重みをじかに感じたいですか。