原油価格下落で燃油サーチャージはどうなる

Dec.8, 2014

 

 

欧州格安キャンペーン

 エールフランスの「欧州各都市へ49,000円」というキャンペーンが目につく。シーズン中なら150,000万円は覚悟だから格安といえる。

 

旅行期間:2014年12月1日〜2015年2月28日、サーチャージ、空港税別

パリ 49,000円(サーチャージ約25,000円、空港税2,600円を加えると74,000円)

ニース 49,000円(76,600円)

バルセロナ 49,000円(76,600円)


 その上をいくのはルフトハンザ航空の「欧州各都市へ39,000円」だ。

 

* 最終購入期限: 2015.01.31

* 往路搭乗期間: 2014.12.14-2015.02.28

* 復路搭乗期間: 2014.12.14-2015.03.21

* サーチャージ、空港税別


 バルセロナ 39,000円(サーチャージ(注)約25,000円空港税2,600円を加えると66,600円)

フランクフルト 39,000円(66,600円)

ベルリン 39,000円(66,600円)


 12.8 10:00現在の調べでは12.15発-12.22現地発最安値はエミレーツ航空90,990円(サーチャージ、空港税含む)


 

サーチャージの謎

(注)湾岸戦争で原油価格が高騰したことをきっかけに、原油価格変動リスクを避ける為に設けられた制度。運行時点での燃料価格に応じた価格を別枠で追加徴収するで、原油価格が一定以下に下落した場合は徴収しない場合もある。OPECが減産に踏みきらなかったことにより、最近の原油価格下落がこのまま続けば、2015年4月には航空旅客の「燃油サーチャージ」がゼロになる可能性が出てきた(ロイター)。趣旨は原油価格連動であるべきなので、細かい規定が必要なはずなのに、一方的にエアラインが決めている。




 ちなみにエコノミー席の往復航空券はエールフランス航空は99,980円、ルフトハンザ航空は132,620円となる。


 エアライン指定ではエールフランス航空が74%、ルフトハンザ航空が48%の格安航空券となっている。年末に何故、格安航空運賃キャンペーンがあるかといえば、クリスマスや正月を海外で楽しむ人はいるといっても、極寒の欧州へ足を運ぶ観光客はシーズンに比べると激減し、年間を通じて飛ばさないと行けないエアラインが空席だけは避けたいということで、必要経費(サーチャージ)荷は手を付けず、ぎりぎりの線まで運賃を落とす作戦にでるからだ。


 なお一方で出発日指定、エアライン指定無しで運賃14,800円というのがあるが、サーチャージと税金にしわ寄せされ、結局95,5670円というのは、格安とも言えないので要注意だ。出発日(往復)を指定されたら自由度も意味もなくなる。運賃が安くても通常は含まれる料金を別表記にしただけの航空券販売に注意したい。


キャンペーンを利用しよう

 とはいえ海外に住んでいる子供や孫に年末に会いに行く親にとってはありがたいキャンペーンである。サーチャージもなくなれば正月の国内旅行より安くつくだろう。もしエアラインの説明通りであれば、それでも損はないはずである。

 

 

フォローアップ

Dec. 10, 2014

 

日本航空(JAL/JL、9201)は12月9日、国際線利用客が航空券購入時に支払う燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)について、2015年2月1日から3月31日発券分までを引き下げると発表した。

 

---2-3月発券分の燃油サーチャージ(括弧内は改定前)---
北米・欧州・中東・オセアニア 14,000円(21,000円)
インドネシア・インド・ハワイ 8,500円(13,500円)
タイ・シンガポール・マレーシア 6,500円(10,500円)
グアム・フィリピン・パラオ・ベトナム 4,000円(6,500円)
中国・台湾・香港 3,500円(5,500円)
韓国・極東ロシア 1,000円(2,000円)