ミニ氷河期が15年後に

July 15, 2015

Photo: AWD news


地球が氷河期を迎えるという話はこれまでにもきかれたが、英国の科学者の予測するミニ氷河期は15年後に迫っているという。


ウエールズで開催されている英国天文学会でValentina Zharkova教授は衝撃的な見解を発表した。


それによると太陽活動の周期観測の精度を上げた結果、2030年には太陽活動は60%低下しミニ氷河期を迎える。


前回、太陽活動の低下で異常な寒冷化が起こったのは300年前、1645年から1715年の間。太陽内部には北極と南極の間を揺動する磁気の波があり、10-12年周期で太陽活動に影響を与える。




Photo: RAW STORY

 

この磁気の波と太陽活動のデータを突き合わすことにより、97%の確率で15年後に60%の太陽活動の低下が予想できるという。

 

ミニ氷河期が訪れとともに冬の気温が下がり、有名なテームズ川の凍結などの異変が起こる。この発表について消極的な意見も多いがロシアの科学者も同様の警告を出している。太陽活動の周期性の誤差が大きいというのが否定的な意見の理由だが、磁気的データと突き合わせて精度を高めたところがポイント。

 

地球温暖化の流れの中で寒冷化の議論はかみ合わないため、黙殺したい利益相反の立場からみれば目障りな議論なのかもしれない。

 


Photo: Ice Age Now

 

ロシアの科学者の見解

セントペテルスブルグにあるPulkovo天文台のAbdussamatov博士は1990年代からおよそ200年周期で太陽活動の低下とそれによる気温の低下(上の図の青)があるという。その周期の大きなバックグラウンドとして11年周期の変動(赤)がある、それらの重複した変化が実際に観測される気温(地球の吸収するエネルギー)の変化をもたらす。

 

太陽活動の長周期変動と短周期変動の重ね合わせをみると2014年あたりからミニ氷河期が始まるとしている。英国の学者の予想する2-030年は太陽活動と気温の低下がさらに顕著になることを考慮すれば、すでにミニ氷河期は始まっているかもしれない。いずれにせよ15年後の2030年頃はさらに氷河期が進むと考えられる。

 

研究者間で予想される年は差がある。酷寒が2042年とする予測もあるが、注意したいのはその場合の誤差が+-11年であることを考えれば2030年、2042年は誤差の範囲内で一致する。

 

 

いずれにしても2014年あたりからミニ氷河期に突入しもっとも気温が下がるのは2030-2040年頃といえる。15—25 年先といえば、それほど遠い未来のことではない。日本中が地球温暖化説に議論を戦わせている間に新たな問題、ミニ氷河期が現れた。一体日本は頭を切り替えられるのだろうか。2020年は運悪く東京オリンピックの年だ。