Photo: Astronomy magazine
NASAによれば7月25日直径1.5マイルの「宇宙岩石」1999 JD6と名前がつけられた小隕石が地球うをかすめる。1999 JD6はこれまで3回記録されているものの15倍大きい。
過去の例は1999 FN53、2014-YB35などいずれも1マイル以下の天体であった。1999 JD6は400万マイル離れて通過する。地球への衝突コース上にないが、この大きさの隕石が地球に衝突することを予期して、対策を講じる必要があると考える機会となった。6月30日をASTEROIDO DAYとして世界各国でイベントを通じて、理解を進める運動が起こっている。
この5月に1999 FN53が地球から6百万マイル地点を通過したときに天文学者たちはエベレスト山の8倍の質量を持つ隕石が地球に衝突した際に及ぼす影響について懸念したが、それより近い今回の接近は衝突コースに乗った隕石の対策を真剣に考える機会を与えることとなった。
地球滅亡のシナリオとしてSFでは数100km級の巨大隕石を想像するが、1999 FN53程度の質量でも地球に与える影響は極めて大きいという。しかし直径150m級となると確率は高くなり、長さ70mの2015HM10が地球をかすめることがわかっている。
NASAの監視によると2015HM10は地球から27万5千マイル離れたところを通過する。この距離は地球と月の距離に近い。ツングースカの爆発で知られるロシアの隕石落下は直径50mのものであった。
Photo: Before It’s News
実際2013年にロシアのチェルヤビンスクに落下して1,500人の住民を負傷させ、7,000戸の建物を破壊した隕石は直径が20mほどのものであった。この程度の隕石に対しては大気圏外でミサイルを爆発させるなどのSF映画もどきの方法が考えられる。
いよいよ国際的な連携でそうした対策の準備を行う時がきたようだ。そういうときのためのミサイル防衛網なら誰も反対することはないのではないか。