世界経済フォーラムに集結する超富裕層

12.01.2016

Phooto: huffingtonpost.com

 

 12024日にスイスのダボス(注1)で毎年開かれる世界経済フォーラム、通称ダボス会議が開催される予定である。約2,500名の選ばれた世界のビジネス、政治、アカデミア、宗教、社会、メディアから分野のリーダーたちが参加。ダボス会議は世界の各業界におけるトップ1,000社のグローバル企業が会員企業で、その年会費で会議が運営している。言わば、ビルダーバーグ会議の前に、広範囲の国際問題や社会・科学・技術などの将来ビジョンを議論する場であり、ビルダーバーグ会議の方向性を一般に示す場である。

 

(注1)ダボスはスイスの自治体のひとつで標高1560mの高級スキーリゾート。

 

 去年のダボス会議で注目を集めた一人が、新経済学思想の発展を促進している、又ジョージソロスが資金提供している、Institute for New Economic Thinking (INET)ロバート・ジョンソン博士である。世界の裕福層は富の格差が拡大するに従って、貧困層による社会不安、反乱を恐れ、ニュージーランドなどのような人里離れた場所に土地を購入していると述べた。「可能であれば、地球を離れ、別の惑星に彼らは行きたいと思っている」と指摘した。映画、「イリジューム」を思い浮かべるような話である。

 

 

 

 実に2015年は、世界のスーパーリッチー超富裕層(いわゆる"1%")がいつでも、危険を逃れるために安全な非難場所を確保した年であった。南米諸国、ニュージーランドなどの農地や牧場と広大の土地の購入、ニューヨークなどの大都市ではマンショーンや住宅に「セーフルーム」などを建設、地下住居の建設、大型ヨットの購入など、あらゆる安全対策をとったと言える。

 

 

 

 

Photo: CNBC

 

ダボス会議2016年の警備

 参加者のほとんどは、自家用機でDubendorf航空基地に到着、その後軍ヘリコプターでダボスに案内される。ダボスは標高1560メートルにある、高級スキーリゾートである。ビルダーバーグ会議の開催地と同様に、一般のアクセスが非常に難しい場所である。

 

 

 会議中は最大5,000のスイス軍警察や警備隊が警備にあたる。ダボス領空は管理空域となり、空軍が航空警備にあたる。今年の異例とも言える警備は、現社会の現状と世界の1%のスーパーリッチの不安を反映している。