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水銀の化合物は単体の水銀よりはるかに高い毒性を持ち例えばジメチル水銀は容易に体内に取り込まれ1/1000ミリリットルで死に至る猛毒となる。その水銀は虫歯の修復材料として一般に広く使われている。このほど携帯電話の電磁波が水銀の遊離を引き起こして水銀中毒となるリスクが報告された。
Science.NaturalNewsに掲載された論文によれば、MRIによって携帯電話を使用したあとのアマルガムから遊離した水銀が検出された。同様の結果は他の論文にも発表されているが、最初の報告は2008年にパキスタンの研究チームによる論文である。
アマルガムの危険性
アマルガムからの水銀の遊離について警告する論文はあったが、今回の結果は携帯電話の電磁波で遊離が促進されるというものである。使用時に顎に押し付けられる携帯電話の微弱な電磁波によりアマルガムが加熱されることによって水銀の遊離が促進される。体内に吸収された水銀は血液で運ばれ脳と肝臓が損傷を受ける。
歯の治療に使われる銀は水銀との化合物として充填材に使われることが多いが、50%近くが水銀である。昔帽子職人に脳機能障害になる人が多かったことは作業で水銀を使用していたためであり、日本では水俣病が有名である。水銀中毒は脳神経細胞が障害を引き起こすことはよく知られている。
危険な水銀蒸気
水銀中毒とアルツハイマー病の関連も指摘されており歯科治療で水銀を使用することへの批判が急速に高まったが、これまで数百年にわたって水銀化合物が治療に使われてきた。今回の発表は携帯電話の電磁波で中毒が進むことを警告している。水銀の体内への摂取より危険なのは呼吸で吸い込むことである。肺に達した水銀蒸気は血液中に取り込まれ身体中に運ばれる。アマルガム特許は米国歯科医師会が1950年代に取得したもので、歯科医師会は安全であると主張しているがアマルガムから遊離した水銀蒸気を吸い込むことに中毒は深刻な健康被害となることを無視している。
アマルガムの除去にも注意
いったん歯に埋め込まれたアマルガムは除去も簡単ではない。取り除くときに削ると水銀蒸気が発生するからだ。そのためスエーデンとイギリスではアマルガムの使用が禁止されたが、日本では公認されたままである。アマルガムからは1日平均1-10μgの水銀が放出されているという。しかしこれを除去する際にはその2-3倍の水銀蒸気が発生するため患者以外に医師も水銀中毒になる恐れがあるという。
携帯電話を頻繁に使用したり長時間通話をする傾向のある人はいますう歯科医でアマルガムの有無を確認するべきだが、安易にアマルガムを除去しないように注意が必要だ。