ナスダックにデスクロス:米株式に暗い影

Oct. 1, 2015

Photo: Daily Read List


 米国ナスダック総合指数において28日に、デスクロスが出現した。ドミノが倒されるように、8月から次々と米国株式市場の各市場でデスクロスが出現している。米国4つの株式市場におけるデスクロスの出現を、新約聖書の最後に記置された『ヨハネの黙示録』に登場する四人の騎士、「黙示録の四騎士」が現れたと例えて呼ばれる。


デスクロスとは

 チャート分析で、株価の移動平均線の動きを分析して、株価の方向性や転換(下げ相場、上げ相場)を読み取る有効な手法である。短期移動平均線が上から下へ長期移動平均線を交差した点をデスクロスと呼び、なかでも、50日移動平均線が200日移動平均線を交差し抜けると、株価は長期的に下降傾向にあると読み取れる。



4つのデスクロス


811日にNYダウ平均株価指数でデスクロス


 

828日にS&P500株価指数でデスクロス

 

92日にラッセル2000株価指数でデスクロス



928日にナスダック総合指数でデスクロス


 

注:「黙示録の四騎士」は予言を描いた物語である。神の怒りの代行者であり、「死」の天使である四人の騎士が、黙示録にある7つの封印(世界の終末の7つの兆候)のなかで、第1から第4の封印が解かれるごとに順番に現れる騎士たちである。7つの封印が解かれることによって世界の終末が描かれている。世界を「支配」(白い馬に乗った騎士)、「戦争」(赤い馬に乗った騎士)に巻き込み、「飢饉」(黒い馬に乗った騎士)を起こし、「疫病」(青ざめた馬に乗った騎士)を広げる野獣が現れ、人命を奪うと予言が書かれている。